【審判の約束と習慣】#33 インストラクターの資質と任務(その2)

審判の約束と習慣



インストラクターの任務

(1)講習会形式による指導

インストラクターの任務・役割の一つに、審判講習会・研修会での講師があります。講習会の多くは、講義形式で多数の受講者に向けて座学として行われています。

講習会のテーマ、受講生のライセンスやカテゴリーに応じて、資料の準備・確認、資料(パワーポイントや映像)投影用の機材の準備を行う。
受講生とアイコンタクトをとりながらその表情や反応を感じ、必要に応じて質問をすることや発言の機会を与えるなど、一方的で単調な進め方にならないように配慮が必要。

●受講生(審判員)のレベルに応じた指導を行うため、質問形式やディスカッションを用いて、受講生が自分の意見や考えを出しやすい雰囲気をつくる
●指導のポイントを絞り、実際の場面で実行できるような内容を丁寧に解説する
●原稿を朗読するのではなく、抑揚をつけて、実際の場面を想像させるようなデモンストレーションや映像等を用いて、具体的な内容を提示する
●競技規則やその解釈、または審判員のためのガイドラインに基づいた根拠を示しながら、受講者全員の理解を引き出す
●疑問点について、質疑応答した後で、学習した内容の振り返りを行う

(2)個々の審判員への指導

個々の審判員への指導として、実際のゲームでの直接的な審判技術の指導があります。

指導内容を明確にし、適切に伝えることが大前提

ゲームのなかのレフェリングでの全体的な印象やポイントとなったところ(良い点、改善すべき点)について具体的に示し、良い点は賞賛し、改善点については分かりやすく、改善の方法については丁寧に、解説しましょう。

映像環境を整え、映像を通して、メカニクスやプレゼンテーション、プレーの分析等を繰り返し検証することによって正しいレフェリングの指導に繋げて行くようにしましょう。

ゲーム分析
審判員の実践でのレフェリングの状況を観察し分析する
(項目当は後述)

ゲーム終了後のミーティング
審判員の言葉に耳を傾け(傾聴)、聞き手として理解を図る

 具体的な映像の利用 
ゲーム終了後に振り返りを行うときには、映像を利用するとより高い学習効果が期待できます。
そのとき、下した判定が合っていたか間違っていたかを確認することも重要ですが、以下のことを意識して映像を確認しましょう。

判定の基準を『プレコーリングガイドライン』におき

1 コールザオビアス
2 ステーショナリ―&ディスタンス
3 レフェリーディフェンス
4 45°とオープンアングル
5 ステイウィズザプレー

IOTの5項目 に沿ってゲームの中でレフェリーできていたか

 分析の方法 

ゲームを通しての直接的な指導が、人間関係を深め、信頼関係へと繋がり、インストラクター自身の人間性を磨くことにも繋がります。

話を聞くことをせず、解決策(答え)を先行させると、その指導は一方的となり、審判員の真意もインストラクターに伝わらないまま、真の理解・解決に繋がらないこともあります。

十分に審判員が話し終えたあと、関連した内容について、説得力ある言葉で思いやりを持ってアドバイスをしましょう。

(3)評価(アセスメント)

インストラクターは、審判員の実戦(ゲーム)でのレフェリングの状況を観察・分析し評価(アセスメント)を行います。

評価基準に従い、客観的な分析による公平さのある評価シートを作成します。

※客観的な分析とは……  ゲームの分析   ゲームにおける審判の分析  

ゲーム分析および審判分析による適切な評価を行うためには、日頃から多くのゲームに接し、審判分析・評価に係る準備をしておくことが重要となります。

ゲーム分析能力、審判分析能力を高めていくことはインストラクターの任務を行う上で必須になります。

 評価の実際 

まずはゲーム全体を見た感想、イメージを大切にして評価していきます。
その後、評価内容についても映像による確認、検証を行う習慣を身につけていく努力をしましょう。

 ゲームをみるときは 

・ゲーム全体のコントロールメカニクス
・ゲームの中で重要なポイントとなる判定とそれにつながるメカニクス
クルーワークの成否
・ガイドラインに沿ったプレ―コーリングルールの理解
プレゼンテーション

上記の項目を中心に客観的な見る目を養っていきます。
なるべく多くの映像を見る努力をし、判定に対する引き出しを増やすようにしましょう。
それによってインストラクターとして指導していく力を蓄えていきます。

審判後の反省会が単なる指摘で終わってはもったいないです。次につながる良いアドバイスができれば充足感も生まれると思います。

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