【審判の約束と習慣】#04 プレゼンテーション

審判の約束と習慣



こんにちはグリです。

今回もバスケットの審判について勉強していきたいと思います。
今回は審判の技術のうちで最も重要なものの1つ、プレゼンテーションです。
バスケットボールの審判は、非常に難しい判断を迫られることがあります。

正しくインプットして、継続的に実践を積み重ね技量向上に取り組みましょう。

プレゼンテーションの重要性

ドライブしたオフェンス側のプレーヤーに対して、ディフェンスプレーヤーがコースに入ってファウルが起きる「ブロッキングorチャージング」などは、非常に難しいケースです。インパクトが大きければ、審判はどちらかに判断を下さなくてはなりません。そのときに、

・大きな音で笛を吹き、力強くプレゼンテーションで、大きな声を使って「ブロッキング!」と宣する

・小さな笛の音で、迷ったような仕草を見せながら、声を出さずにブロッキングのジェスチャーをする

同じディフェンスファウルの判定ですが、どちらがより説得力があるかいうまでもありません。

プレゼンテーションの重要性

プレゼンテーションは単なる「格好の良さ」の問題ではなく、「メカニクス」「プレ―コーリング」に並ぶ「ゲームコントロール」のために、必要な審判技術です。
笛の音量、音色、仕草、立ち姿、走り方、テーブルオフィシャルズへのレポート、声の使い方等多くのことに意識を向けてより説得力のあるレフェリングを目指しましょう。

B級重点項目(プレゼンテーション)

コート上で自身が判定したことを、正しいシグナルを使い。声を使ってはっきりと、プレーヤーやコーチ、観客等のゲームに関わる全ての人たちに伝えることはとても重要です。
「声の使い方」に意識をもって取り組んでいきましょう。

プレゼンテーションを磨くには、自身の姿を「客観的に振り返る」ことが不可欠です。
そのためにはゲーム映像を振り返り、判定の内容だけではなく、笛の音色、ボリューム、腕や身体の仕草等を確認し、鏡の前で自身のジェスチャーを確認しながら練習することが効果的です。
プレーヤーやコーチ、観客は審判のプレゼンテーションを見て、判定に自信があるか、その判定は正しいのかなどを判断します。判定への信頼度に大きく影響をもたらすことを理解し、常にシャープに、自信をもったプレゼンテーションを目指しましょう。

走る姿、歩く姿、立つ姿

プレゼンテーションは、何も笛を吹いたときにのみ必要となるのではありません。ゲームが始まる前、いわばコートという「舞台」に入ったときから、審判は多くの人に「見られて」います。

ファウルをコールしたあとのテーブルレポートなど、審判が注目される場面では、声を使い分かりやすいレポートをするのはもちろんのことですが、ゲームが進んでいる間の走り方や立ち姿にも注意します。

映像で振り返るときには、ぜひ、走る姿、歩く姿、立つ姿にも注目し改善していきましょう。

「常に見られている」という意識だけでも背筋が伸びますよね。

毅然さ/立ち振る舞い/自信/デリバリースキル

バスケットボールには判断が分かれるような難しいケースが存在し、そのときこそ審判は、「どちらかに判断する」「判断したことをゲームに関わる人に届ける(デリバリー)」ことが必要になってきます。判定した事実を、周りにより納得感を持って受け入れてもらうには、毅然さや立ち振る舞いに注意を払わなくてはなりません。

ここで注意したい点は、長い時間をかけて審判同士でディスカッションをしないこと、一度決めた判定を「毅然と」「自信を持って」会場中に示すことです。
違うアングルを持つ審判が、違う判定を下すことはあり得ますので、審判に注目が集まるときこそ、毅然とした振る舞いが求められます。

回答者
回答者

審判に注目が集まるときこそ「毅然とした態度で立ち振る舞う」
場数を積み重ねないとなかなか出来ませんね。

C級・D級重点項目

ゲームをスムーズに運営するためには、一緒によりよいゲーム作りを行う仲間である「テーブルオフィシャルズ」との協力が欠かせません。ゲームで起きたことを正確に記録し管理していくためにも、テーブルオフィシャルズと積極的にコミュニケーションをとり連携していきましょう。

そのためには、「正確なテーブルレポート」を意識して取り組んでいきましょう。

(1)テーブルオフィシャルズ(TO)との連携、協力
TOとは常にコミュニケーションをとります。何か困っていることがないか、わからないことはないか、審判が気を配り声をかけることでミスが減り、お互いに安心してゲームを進めていくことができます。

(2)テーブルレポートのポイント
TOがレポートを受けることができる状態か、急いだり、焦ったりしていないかなど、TOの状況を把握してからレポートを行います。何かテーブルで問題が起きていたり、TO間で別のことを確認しているときに審判がテーブルレポートを終えてしまうと、誰のファウルなのか、得点が入ったのか伝わらずにミスにつながります。慌てずに、落ち着いた状態でテーブルレポートを行います。

①スコアラーとアイコンタクトを取ってから ②声を使ってレポート

最も重要なことは自身の判定がスコアラーにはっきりと正しく伝わることです。

シグナルは、顔の高さで示します。特に、プレーヤーの番号は、スコアラーから見やすいように体から離し、必ず声を使って示します。
※顔の高さ→自身の顔の前に指がかぶらないように少し肘を開くイメージ

スコアラーとアイコンタクトをとり、レポートをする。簡単そうで、なかなか難しいです。
高校生以下の試合では必ず必要ですけどね。

E級重点項目

ライセンスを保有する審判員として正しいシグナルを使い、わかりやすく示すことで、コート上で判定したものをプレーヤーやコーチ、観客等のゲームに関わる全ての人たちに伝えることが大切です。

「正しいシグナルの示し方」に意識をもって取り組んでいきましょう。

(1)シグナルを示すときは、正しいシグナルを用いて、声を使いはっきりと自身の判定を示す。
競技規則やオフィシャルズマニュアルには、①ゲームクロックシグナル ②得点 ③交代とタイムアウト ④情報の伝達 ⑤バイオレーション ⑥プレーヤーの番号 ⑦ファウル ⑧フリースローの処置 といった「公式のシグナル」の図が載っています。
これらたくさんのシグナルは、全てコート上で必要な、審判の表現・伝達手段です。スムーズに正確に使えるように、鏡の前などでくり返し練習し、しっかりと習得しましょう。
声を使ってはっきりと伝えること、テーブルオフィシャルズとも声を使ってコミュニケーションをとることが大切です。

(2)笛を鳴らす → 同時に手を上げてゲームクロックを止めるシグナルを示す。
ゲームクロックを止めるシグナルは、ゲーム運営で最も重要なシグナルです。
審判がはっきりと明確に示すことでゲーム進行の基本となる時計の管理が行われます。
ファウルのときは片手を握って頭上に上げ、バイオレーションのときは片手を開いて頭上に上げます。まずは、このシグナルをしっかり身につけ、1ゲームを通して実践しましょう。

「正しいシグナルの示し方」E級だけではなく、意識をもって取り組んでいきたい事項ですね。

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