【審判の約束と習慣】#20 コンタクト(体の触れ合い)①

審判の約束と習慣



コンタクト(体の触れ合い)①

シリンダーの概念

シリンダーとはフロア上のプレーヤーが占める架空の円筒内の空間をシリンダーといいます。
・シリンダーの大きさ、あるいはプレーヤーの両足の間隔はプレーヤーの身長やサイズによって異なる。
シリンダーには、プレーヤーの真上の空間が含まれる。

シリンダーの制限

●ディフェンスのプレーヤーとボールをもっていないオフェンスのプレーヤーのシリンダーの境界
・正面は手のひらの位置まで
・背面は尻の位置まで
・側面は肘と脚の外側の位置まで
●ボールを持っているオフェンスのプレーヤーのシリンダーの境界
・正面は両足、曲げられた膝、腰より上でボールを持っている腕の位置まで
・背面は尻の位置まで
・側面は肘と脚の外側の位置まで

手や腕は、前腕と手がリーガルガーディングポジションの範囲で上がるように、腕を肘の位置で曲げた状態で前に伸ばすことができるが、足や膝の位置を超えてはならない。

オフェンスのプレーヤーが自身のシリンダーの範囲でノーマルバスケットボールプレーを試みているとき、ディフェンスのプレーヤーはボールを持っているオフェンスプレーヤーのシリンダーの中に入って不当な触れ合いを起こしてはならない。

ボールを持っているオフェンスプレーヤーには自身のシリンダーの範囲内でノーマルバスケットボールプレーを行うための十分な空間が与えられなければならない。ノーマルバスケットボールぷれーには、ドリブルの開始、ピボット、ショット、パスが含まれる。

オフェンスのプレーヤーはさらなる空間を確保するために、自身のシリンダーを超えて脚や腕を広げて、ディフェンスのプレーヤーに不当な触れ合いを起こしてはならない。

シリンダーの概念、制限などをしっかり理解しておきましょう。

ポストプレー

バーティカリティ(シリンダーの概念)の考え方は、ポストプレーにも適用されます。

ポストにいるオフェンスのプレーヤーもそのディフェンスのプレーヤーも、お互いに相手の真上の空間(シリンダー)の権利を重んじなければなりません。

ポストの位置を占めているオフェンスのプレーヤーあるいはディフェンスのプレーヤーによって、肩や尻で相手チームのプレーヤーを押し出すことや、伸ばした腕、肩、尻、脚、あるいはその他の体の部分を使って相手の自由な動き(フリーダムオブムーブメント)を妨げることはファウルになります。

ポストでのバックダウンに対するディフェンスの守り方

ディフェンスが片方の前腕をしっかりと曲げて相手の背中につけている場合、この前腕は下がってくる相手から自身のポジションを維持するためには「リーガル」です。

しかし、この腕を使って相手を押しのけたり、バランスを崩させたりした場合や、最後のショットのタイミングで相手の手を叩くことは「イリーガル」となります。

オフェンスがイリーガルになるケース

オフェンスが肘などを使い、リーガルにポジションを占めているディフェンスのプレーヤーを払いのけ、オフェンスに有利なスペースを作ることは「イリーガル」となります。

ディフェンスの「イリーガル」なプレーとオフェンスの「イリーガル」なプレーをしっかり判定できるように確認しておきましょう。

ショットの動作中のプレーヤー(AOS:アクトオブシューティング)
動きながらではないショットでのアクトオブシューティングとは:

・プレーヤーが相手チームのバスケットに向けて、ボールを上方に動かし始めたと審判が判断したときに始まる。
・ボールがそのプレーヤーの手を離れたとき、あるいは完全に新たなショットの動作(アクトオブシューティング)を行なったときに終わる。またシューターが空中にいる場合は両足がフロアに着地したときに終わる。

バスケットへのドライブなどでのひと続きの動作あるいはその他の動きながらのショットでのアクトオブシューティングとは:

〈バスケットへのドライブでのひと続きの動作やその他の動きながらのショットとは〉
動きながらボールをキャッチしたり、ドリブルを完了したりしてから(通常は上方へ向かって)続けてショットの動作を行うプレーヤーの行為

・フィールドゴールでボールを放つためのショットの動作に先立って、プレーヤーがドリブルを終える、もしくは空中でボールをキャッチするときに、ボールがプレーヤーの片手または両手で止まったと審判が判断したときに始まる。
・ショットをしようとしているプレーヤーの腕、体またはその両方の動作が含まれることもある。
・ボールがそのプレーヤーの手を離れたとき、あるいは完全に新たなアクトオブシューティングを行なったときに終わる。またシューターが空中にいる場合は両足がフロアに着地したときに終わる。

プロテクトシューターの概念もありますので、アクトオブシューティングもしっかり判定できるように準備をしておきましょう。

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