【頑張れ!バスケ審判】#23 TO(テーブルオフィシャル)も勉強しよう。【スコアラーの任務】

頑張れ!バスケ審判



こんにちは、グリです。バスケットボールの審判技術の向上には、TO(テーブルオフィシャルズ)について勉強することは、必要不可欠です。TOマニュアルの前書きにもありますが、テーブルオフィシャルズは、審判、インストラクターおよびコミッショナーとともに、オフィシャルチームの重要な一員であり、テーブルオフィシャルズの役割は、バスケットボールゲームを円滑に運営する上で、世界中で極めて重要である。とあります。審判技術を飛躍的に向上させるため、また、審判目線ではなく、テーブルオフィシャルズの目線でバスケットボールのゲームを見ることも非常に役立ちます。今回は、スコアラーです。スコアラーの任務を確認し審判の幅を広げていきましょう。

スコアラーの任務

1 スコアラーの任務

スコアラーは次のことを記録する:
・ゲーム開始のときに出場するプレーヤーの氏名、番号、および交代要員全員の氏名、番号のチーム情報。ゲーム開始のときに出場する5人のプレーヤー、交代要員あるいは番号が違っているときは、できるだけ早く近くにいる審判に知らせる。

・成功したフィールドゴールとフリースローによる得点の合計。
・各プレーヤーに宣せられたファウル。プレーヤーに5個のファウルが宣せられたときは速やかに審判に知らせる、スコアラーは、ヘッドコーチのテクニカルファウルを記録し(C×2またはB×2+CまたはB×3)、ヘッドコーチが失格・退場になる場合は速やかに審判に知らせる。
・同様に、同じプレーヤーに2個のテクニカルファウル、2個のアンスポーツマンライクファウル、あるいは1個のテクニカルファウルと1個のアンスポーツマンライクファウル(組み合わせ)が宣せられて失格・退場になる場合も速やかに審判に知らせる。
タイムアウト。チームからタイムアウトの請求があったときは、「タイムアウトが認められる時機」に審判に知らせる。スコアラーは、前後半や各オーバータイムでそのチームにタイムアウトが残っていない場合は、審判を通じてそのチームのコーチに知らせる。
・オルタネイティングポゼッションアローを用いて次のオルタネイティングポゼッションを示す。後半からはチームの攻撃するバスケットが変わるので、スコアラーは前半が終了したときに速やかにオルタネイティングポゼッションアローの向きを変えなければならない。

2 スコアラーの用具および必要な器具

ゲームでは、スコアラーは次の用具を用意する。
ホームチームまたは大会運営組織から:
・オルタネイティングポゼッションアローの表示器具
さらに、以下も用意する:
・濃い色のペン(青色または黒色)と赤色のペン
・定規
・笛(特殊なケース)

・ゲーム中の事象(大会主催者への報告が必要となる可能性がある場合)、オルタネイティングポゼッションアローの変更、およびコート上のプレーヤーについて書き記すための用紙
・必要であれば、クリップボードにスコアシートを添付するためのクリップ
さらにスコアラーは、紙またはデジタル形式で競技規則、解説(インタープリテーション)、テーブルオフィシャルズマニュアルを持参しなければならない。

黒色のペンと赤色のペンは必ず持参しましょう。定規もあると便利です。
(注意:最近流行りの消えるボールペンは不可です。)

3 オフィシャルスコアシート

スコアシートはゲームの公式な記録である。記載すべき情報はゲームで起きたことを反映させたものになる。
スコアシートには、チーム、ランニングスコア、各プレーヤーやコーチに宣せられたファウル、認められたタイムアウトなどを記録する。
ゲームのあと、チームは原本のコピーを 1 部受け取り、ゲームでの重要な事実を記録した公式スコアを保有する。
スコアラーは、ゲームで起きたことを規則に従いスコアシートに記録する責任を負う主要なテーブルオフィシャルである。
スコアラーは読みやすい公式スコアにするため、きれいに明確に記載しなければならない。

4 記録 ー ゲーム開始前

1 スコアシート上部

濃い色(青色または黒色)のペンを使用し記入する:
・チーム名。先に記載されているチームをチーム A(ホームチーム、あるいは中立地で開催される大会やゲームの場合は、プログラムで先に記載されているチーム)、2 番目のチームをチーム B とする。チーム名にスポンサーやニックネームが付いている場合は、それらも含める。
・大会名。
・ゲームナンバー。
・正しい表記での日付 (年は 4 桁、月は 2 桁、日は 2 桁、例:2014/05/02)。
・公式のゲーム開始時刻。形式:24 時間制の数字を用い、必ず現地時間を記載すること。
・ゲームの開催地(会場所在地)
・クルーチーフとアンパイアの氏名。形式:姓はフルネーム、続いて名のイニシャル。

スコア―シートの審判の名前は、試合前に記入するのですね。
(注意:3POの新しいスコアシートの話です。)

2 チームの記録:プレーヤーおよびコーチ

スコアラーは、ゲーム開始予定時刻の遅くとも 40 分前までにヘッドコーチまたはそのチームの代理が提出するチームメンバーのリストを使用し、各チームのメンバーの氏名を記載しなければならない。
大きな大会以外は、各チームが記入していますよね。

キャプテンには、氏名のすぐ横に(CAP)と記載する。

ゲーム開始時点でチームに 18 人未満のプレーヤーしかいない場合、スコアラーは空欄に線を引く。複数のプレーヤーの枠が空欄の場合、プレーヤーのファウルの欄に達するところまでは水平の横線を引き、そこから斜めに下まで斜線を引く(下記を参照)。この線は、ヘッドコーチがサインしたあとに引く。


3 ゲームの最初に出場する5人のプレーヤーとヘッドコーチのサイン

遅くともゲーム開始予定時刻の 10 分前には、各ヘッドコーチはチームメンバーの氏名と番号、ヘッドコーチとファーストアシスタントコーチの氏名を確認・同意する。

ヘッドコーチは、ゲーム開始のときに出場する 5 人のプレーヤーを示す小さな×印をプレーヤーの番号の横のPlayer in(プレーヤーイン)欄に記入し、最後にスコアシートにサインする。スコアシートの記載事項の確認とサインは、チーム A のヘッドコーチが先に行う。


スコアラーは、ゲーム開始時に、ゲームに最初に出場する両チームの 5 人のプレーヤーを確認したのち×印を○で囲む(赤色のペンを使用)。相違がある場合、スコアラーは速やかに審判に知らせなければならない。交代要員がゲームに出場したときは、Player in 欄に×印を記入するが○では囲まない。

ヘッドコーチによってゲームの最初に出場すると指定されたプレーヤーが怪我をした場合には交代することができる。この場合、相手チームは、同じ人数のプレーヤーを交代することができる。

スコアシートに記録されたプレーヤーの番号がユニフォームの番号と一致していない、またはプレーヤーの氏名がスコアシートに記載されていないなど、ゲーム前に誰か(コーチ、テーブルオフィシャルズ、審判等)が誤りに気づいた場合、その誤りは直ちに訂正しなければならない。誤った番号は修正される、あるいは氏名が記載されていなかったプレーヤーはスコアシートに追加され、特に罰則は与えられない。ゲーム開始後に誤りが発見された場合、テーブルオフィシャルズは審判に知らせ、いずれのチームにも不利にならないタイミングで審判がゲームを中断する。誤った番号は修正され、特に罰則は与えられない。ただしゲームが開始されたあとは、記載されていなかったプレーヤーの氏名をスコアシートに追加することはできない。

ヘッドコーチがいない場合は、チームのキャプテンが責任を負い、スコアシートのヘッドコーチの欄にサインする。この場合、スコアラーは、ヘッドコーチの欄にキャプテンの氏名を記録し、氏名の後に(CAP)と記載する(図のとおり)。

5 ランニングスコア ー ゲーム中

1 スコア

スコアラーは、両チームの成功したフィールドゴールとフリースローを記入することにより、そのときどきの合計得点(ランニングスコア)を記録する。
スコアシートには、ランニングスコア用に大きな 4 列の欄がある。左側の 2 列はチーム A に、右側の 2 列はチームB に使用する。
中央の 2 列は得点合計の数字で、各チーム 160 点まで記録できる。
スコアラーは、赤色のペンを第 1 クォーターおよび第 3 クォーターに使用し、濃い色(青色または黒色)のペンを第2 クォーターおよび第 4 クォーターとオーバータイムに使用する(オーバータイムは第 4 クォーターに起こったものとみなすため)。

・誤って自チームのバスケットへ得点したフィールドゴールは、相手チームのそのときコート上にいるキャプテンが得点したものとして記入する。
・ボールがバスケットに入らなくても得点が認められたときは(競技規則第 31 条ゴールテンディング、インタフェアレンス)、そのショットをしたプレーヤーの得点として記入する。
・各クォーターが始まってからは、前のクォーターに続いて記録を継続する(ペンの色を変える)。オーバータイムは濃い色(青色または黒色)のペンを使用する。

2 ファウルの種類

プレーヤーのファウルには、パーソナル、テクニカル、アンスポーツマンライク、ディスクォリファイングのファウルがあり、その該当するプレーヤーに記入する。
ファーストアシスタントコーチ、交代要員、5 個のファウルを宣せられたチームメンバー、チーム関係者のファウルには、テクニカルとディスクォリファイングがあり、そのチームのヘッドコーチに対して記入される。スコアラーは、そのクォーターで使用するペンの色でファウルを記録する。
新たなファウルを記録するたびに、スコアラーはそのプレーヤーの個人ファウルとチームファウルを、テーブルオフィシャルズのメンバーに聞こえるように伝え(例:白 14 番、個人ファウル 4 個目、チームファウル 3 個目)、また他のテーブルオフィシャルズ(アシスタントスコアラーおよび/またはタイマー)の助けを借りてスコアボードに記録されたファウルの数を確認する。

テーブルオフィシャルズ全体の協力が必要ですね。

3 チームファウル

各クォーターに 1 から 4 までの数字が書かれた 4 つの枠(チーム名の下でプレーヤーの氏名の上)がある。プレーヤーがパーソナル、テクニカル、アンスポーツマンライク、ディスクォリファイングのいずれかのファウルを宣せられたときは、1 から 4 までの枠に順番に大きい×印を記入する。
各クォーターの終わりに、次のように、ファウルの欄で使用しなかった枠に 2 本の横線を引く。
各クォーター4 個目のチームファウルが宣せられたときはチームファウルペナルティの表示器具をスコアラーズテーブルに立てて示す
国内大会においてはアシスタントスコアラーが行う。チームファウルの表示器具がテーブルの上で積み重ねる器具の場合、ショットクロックオペレーターが左側のチームファウルペナルティの表示器具をスコアラーズテーブルに立てて示す。アシスタントスコアラーはショットクロックオペレーターが表示するチームファウルの数が正しいか確認する。
どこに?-スコアラーズテーブルのそのチームに近い方の端
いつ?-各クォーター4 個目のプレーヤーファウルが宣せられたあと、ボールがライブになってから
誰が?-チームファウルのペナルティシチュエーションのチームのベンチから一番近いテーブルオフィシャルズ(例:アシスタントスコアラー、ショットクロックオペレーター)が表示器具を掲げる。
なぜ?-スコアラーがチームの表示器具を掲げ他のテーブルオフィシャルズのメンバーに渡すと、再開しようとしているゲームから審判を混乱させる可能性がある。
つまり、コートを見ているテーブルオフィシャルズが少なくなる結果、ゲームクロックの開始が遅れる可能性がある。

4 交代要員が初めてゲームに入ったとき 

交代要員が初めてゲームに出場したときは、Player in 欄に×印を記入するが○では囲まない。
スコアラーはそのクォーターと同じ色のペンで記入する。

5 タイムアウト

それぞれのチームに認められるタイムアウトの回数は:
・前半(第 1 クォーターと第 2 クォーター)に 2 回
・後半(第 3 クォーターと第 4 クォーター)に 3 回
ただし、第 4 クォーターで、ゲームクロックが 2:00 あるいはそれ以下を表示しているときには 2 回までしかタイムアウトをとることはできない
・各オーバータイムに 1 回
認められたタイムアウトは、そのチームのタイムアウトの枠に、タイムアウトが認められたときの各クォーターまたは、オーバータイムの経過時間(分)を数字で記入する。例えば、第 1 クォーターの残り時間が 3:44 の場合、スコアラーは 7 と記録する。(10-3 =7)
使わなかったタイムアウトを、次のハーフまたはオーバータイムに持ち越すことはできない。各ハーフ(第 1 クォーターと第 2 クォーター、第 3 クォーターと第 4 クォーター)に使用しなかった枠には 2 本の横線を引く
第 4 クォーターでゲームクロックが残り 2:00 を表示する前に、チームに後半の最初のタイムアウトが認められなかったときは、そのチームの後半の最初の枠(後半の左端の枠)に 2 本の横線を引く。

6 タイムアウトの請求

上記のとおり、タイムアウトとは、ヘッドコーチまたはファーストアシスタントコーチの請求によって認められるゲームの中断のことをいう。それぞれのタイムアウトは 1 分間とする。
「タイムアウトが認められる時機」は、次のときに始まる:
・ボールがデッドでゲームクロックが止められたとき。ただしファウルまたはバイオレーションのあとは、審判がテーブルオフィシャルズに伝達を終えたとき(両チームとも請求することができる)。
・最後のフリースローが成功してボールがデッドになったとき(両チームとも請求することができる)。
・相手チームがフィールドゴールで得点したとき(得点されたチームは請求することができる)。
・IRS が使われるときは、IRS レビューのあとの最終的な判定が出たとき(両チームとも請求可能)。
「タイムアウトが認められる時機」は、スローインを行うプレーヤーにボールが与えられたとき、あるいは最初のフリースローでフリースローを行うプレーヤーにボールが与えられたときに終わる。
・タイムアウトは、各クォーターやオーバータイムの開始前と終了後には認められない。
・最初のフリースローのボールがフリースローシューターに与えられた後にタイムアウトの請求があった場合、以下のときにどちらのチームにもタイムアウトが認められる:
1.最後のフリースローが成功したとき。
2.最後のフリースローの後、そのチームのフロントコートのスローインラインからスローインが続く場合。
3.与えられたそれぞれのフリースローの間にファウルが宣せられたとき。この場合、ルールの中で別途規定がある場合を除き、元々与えられていたフリースローを行ったあと、タイムアウトは新しいファウルの罰則が行われる前に認められる。
4.最後のフリースローの後で、ボールがライブになる前にファウルが宣せられたとき。この場合、タイムアウトが認められたあと、新しいファウルの罰則が行われる。
5.最後のフリースローの後で、ボールがライブになる前にバイオレーションが宣せられたとき。この場合、タイムアウトが認められたあと、スローインとなる。
・2 個以上のファウルに対してそれぞれの罰則に定められているフリースローの「セット」やボールのポゼッションが続けて適用される場合は、それぞれの「セット」は個別に扱われる。
【補足】この場合、それぞれの「セット」やスローインの前にタイムアウトが認められる。
・第 4 クォーター、各オーバータイムでゲームクロックが 2:00 あるいはそれ以下を表示しているときにフィールドゴールが成功してゲームクロックが止められた場合、得点したチームにタイムアウトは認められない。ただし、審判がゲームを中断させた場合を除く。
【補足】審判がゲームを中断させた場合とは、審判が笛を鳴らしてゲームを止めたときや、得点されたチームにタイムアウトや交代が認められたときを指す。
・第 4 クォーター、各オーバータイムでゲームクロックが 2:00 あるいはそれ以下を表示しているとき、バックコートからスローインを与えられることになっているチームに認められたタイムアウトの後で、そのチームのヘッドコーチは、フロントコートのスローインラインからのスローインでゲームを再開するか、バックコートのゲームが止められた場所に最も近いアウトオブバウンズからのスローインでゲームを再開するかを選択することができる。

「タイムアウトが認められる時機」が終わった直後に、ヘッドコーチまたはアシスタントコーチがスコアラーズテーブルに走り、大声でタイムアウトを請求し、スコアラーが反応し誤ってブザーを鳴らし、審判は笛を吹き、ゲームが中断した場合には、ゲームは速やかに再開される。「タイムアウトが認められる時機」が終わったあとのタイムアウトは認められない。
両チームのヘッドコーチがタイムアウトを請求したときは、先に請求したチームのタイムアウトとする。ただし、ファウルやバイオレーションが宣せられていない状況で、相手チームがフィールドゴールで得点したときに認められるタイムアウトは、請求の後先に関係なく得点されたチームのタイムアウトとする。この場合、どちらのチームのタイムアウトになったか両チームのヘッドコーチに知らせ、後に請求したチームのヘッドコーチには、保留されたタイムアウトの請求を継続するか確認する。ゲームの最後の 2 分間は特に注意する。
手順:
タイムアウトの請求があったとき、スコアラーは「タイムアウトが認められる時機」にブザーを鳴らし、次のシグナルを示すことにより、審判に知らせなければならない。手順は 2 段階:スコアラーはタイムアウトのシグナルを示し、開いた手のひらを掲げてタイムアウトを請求したチームのベンチを示す。
審判がタイムアウトを確認したとき、スコアラーはスコアシートに記録する。

・タイムアウトを請求できるのは、ヘッドコーチとファーストアシスタントコーチのみである。ヘッドコーチまたはファーストアシスタントコーチは、スコアラーズテーブルから目視できるように、あるいはスコアラーズテーブルのところへ行き、定められたシグナルを手ではっきりと示して、タイムアウトの請求を伝えなければならない。タイムアウトの請求のシグナルがよく見えるように、ヘッドコーチまたはファーストアシスタントコーチはテーブルに近寄ることができる。スコアラーは、最初の「タイムアウトが認められる時機」にブザーを鳴らさなければならない。
条件付きの申し出は認められない。例えば、ヘッドコーチが「得点した場合はタイムアウトを取る」と言っても認められない。
・タイムアウトの請求は、スコアラーが審判に知らせるためにブザーを鳴らす前であれば取り消すことができる。
・タイムアウトは、審判が笛を吹いてタイムアウトのシグナルを示したときに始まり、審判が笛を吹いて両チームをコートに招き入れたときに終わる。タイムアウトの請求のあと、どちらかのチームがファウルを宣せられた場合、審判がスコアラーズテーブルとのそのファウルに関する全てのコミュニケーションを完了するまでタイムアウトは始まらない。そのファウルがプレーヤーの 5 個目のファウルであった場合、このコミュニケーションには必要な交代の手順を含む。全てのコミュニケーションが完了したあとで審判が笛を吹いてタイムアウトのシグナルを示したとき、
タイムアウトは始まる。タイムアウトは正式に始まっていなくても、両チームはそれぞれのベンチに向かうことを許される。
・スコアラーは「タイムアウトが認められる時機」が始まったらできるだけ早くブザーを鳴らし、チームがタイムアウトを請求していることを審判に知らせる。タイムアウトを請求したチームが相手チームにフィールドゴールを決められた場合は、タイマーは速やかにゲームクロックを止め、ブザーを鳴らして審判に知らせる。
【補足】国内大会においては審判にタイムアウトを知らせるためのブザーはスコアラーが鳴らす。

タイマーは、タイムアウトが 50 秒と 1 分が経過したときに、ブザーを鳴らす。

7 ゲーム終了時

ゲーム(第 4 クォーターもしくは最後のオーバータイム)が終わったとき、スコアラーは最後の得点と得点したプレーヤーの番号のすぐ下に太く横線を 2 本引く。
また、図のとおり、各チームで使用しなかったその列のランニングスコアの欄に、左上から右下に向かって斜線を引く。
各クォーターの得点、最終スコア、および勝者チーム名(スポンサー名を含む)を記録する。
ゲームの終了時刻を記録する。形式:時刻は 24 時間制の数字を用い、必ず現地時間を記載すること。

ゲームの終了時に、スコアラーはスコアシートを確認し、図のとおり各チームの未使用の欄に横線を引く。ゲームに来なかったプレーヤーと、ベンチにいたがコートに入らなかったプレーヤーに、スコアシートの記載の違いはない。

テーブルオフィシャルズは全員スコアシートの氏名の欄に図のようにサインをする。
アンパイアがサインをしたあと、クルーチーフが最後にスコアシートを点検・承認しサインをする。
クルーチーフのサインにより、そのゲームに対する審判、テーブルオフィシャルズの管理権限と関係が終了する。

8 オルタネイティングポゼッションアロー

オルタネイティングポゼッションとは、ゲーム中、ジャンプボールシチュエーションになったとき、両チームが交互にスローインをしてボールをライブにするゲーム再開の方法である。オルタネイティングポゼッションのスローインは、ジャンプボールシチュエーションになったところに最も近いアウトオブバウンズから行う。ただし、バックボードの裏側からはスローインをしない。

1 オルタネイティングポゼッションアローの向き

ジャンプボールのあと、コート上でライブのボールのコントロールを得られなかったチームが、最初のオルタネイティングポゼッションの権利を得る。例えば、ゲーム開始のジャンプボールのあと、チーム A がボールのコントロールを得た場合、オルタネイティングポゼッションアローはチーム B がショットするバスケットの方に向けられる。
それぞれのクォーターやオーバータイムの終了時点で、次のオルタネイティングポゼッションの権利を与えられるチームが、スコアラーズテーブルの反対側のセンターラインの延長線上からのスローインを行うことでその次のクォーターやオーバータイムを始める。ただし、フリースローやスローインの罰則が与えられる場合を除く。
コート上でのライブのボールのコントロールがまだ確立されていないときは、テーブルオフィシャルズはポゼッションを与えるためにオルタネイティングポゼッションの手順を使用することができない。
これは、ゲーム開始のジャンプボールで、ジャンパーの A1 によってボールが正当にタップされた直後に、A2 と B2 にヘルドボールもしくはダブルファウルが宣せられた場合、クルーチーフは A2 と B2 をジャンパーとして、センターサークルで再度ジャンプボールを行わなければならないことを意味する。ゲームクロックはボールが正当にタップされたあと、ヘルドボールもしくはダブルファウルが起きた時点から継続される。同様に、ゲーム開始のジャンプボールのためにトスされたボールがジャンパーによって正当にタップされた直後、ボールが直接アウトオブバウンズへ出た場合、アローの向きを決めるのは、スローインからどちらかのチームがコート上でボールのポゼッションを得るまで待たなければならない。
オルタネイティングポゼッションによって次にスローインの権利を与えられるチームは、オルタネイティングポゼッションアローが相手チームのバスケットを向いていることで示される。
これは、ジャンプボールのあと、コート上のボールのコントロールを得たプレーヤーあるいはチームのプレーする反対方向のバスケットにオルタネイティングポゼッションアローが向けられることを意味する。例えば、チーム A がコントロールを得て、プレーの方向が右のバスケットの場合は、オルタネイティングポゼッションアローは左に向けられる。
ゲーム開始のジャンプボールのために審判がトスし、ジャンパーが正当にタップしたボールがすぐに直接アウトオブバウンズになったとき、またはボールがジャンパー以外のプレーヤーもしくはフロアに触れる前にジャンパーの 1 人がボールを取ったとき、バイオレーションになる。
両方の場合において、バイオレーションにより相手チームにスローインが与えられる。
スローインのあと、コート上でライブのボールのコントロールを得られなかったチームは、次のジャンプボールシチュエーションで、起きた場所に最も近い位置から最初のオルタネイティングポゼッションのスローインが与えられる。

2 オルタネイティングポゼッションアローの操作

オルタネイティングポゼッションアローの向きはオルタネイティングポゼッションのスローインが終わり次第、速やかに変えられる。
オルタネイティングポゼッションのスローインは
・スローインをするプレーヤーにボールが与えられたときに始まる。
・次のときに終わる:
・ボールがコート上のプレーヤーに正当に触れたとき。
・スローインをするチームにバイオレーションが宣せられたとき。
・スローインされたライブのボールがリングとバックボードの間に挟まったり載ったりしたままになったとき。
オルタネイティングポゼッションのスローインの間にそのチームがバイオレーションを宣せられたとき、そのチームはオルタネイティングポゼッションのスローインの権利を失う。
オルタネイティングポゼッションアローの向きは速やかに変えられ、次のジャンプボールシチュエーションのときは、バイオレーションを宣せられたチームの相手チームがオルタネイティングポゼッションのスローインの権利を得ることが示される。
その後ゲームはバイオレーションを宣せられたチームの相手チームによるスローインを元々のスローインの場所から行うことで再開される。
どちらかのチームによるファウルが以下の状況で起きたとき:
・第 1 クォーター以外のクォーターやオーバータイムの開始前、あるいは
・オルタネイティングポゼッションのスローインの間。
上記の状況では、与えられていたオルタネイティングポゼッションルールによるスローインの権利は取り消されない。
第 1 クォーター以外のクォーターやオーバータイムを始める最初のスローインの間に、どちらかのチームによるファウルが起きたとき、スローインのボールがプレーヤーに与えられたあとにコート上のプレーヤーに正当に触れる前であれば、オルタネイティングポゼッションの手順は終わっておらず、アローは引き続き同じ方に向けられる。
審判によりヘルドボールが宣せられ、審判あるいはスコアラー、もしくはその両方が誤って与えるべきではないチームにスローインを与えてしまった場合、ボールがコート上のプレーヤーに正当に触れたあとは、誤りを訂正することができない。その誤りの結果、スローインを与えられなかったチームは次のジャンプボールシチュエーションでのオルタネイティングポゼッションのスローインの権利を失うことはない。

9 スコアラーの留意点

担当の任務を果たすために、スコアラーは:
・競技規則やテーブルオフィシャルズマニュアルに従いスコアシートを完成する。
・審判のシグナルやメカニクスを理解し、効率的なコミュニケーションをとる。
・フィールドゴールを放つプレーヤーの番号やファイティングに関与するプレーヤーの番号を書き記す。ファイティングシチュエーションでは、スコアラーはタイマーやコミッショナー(同席している場合)とともに、コート上で何が起きているか注意深く観察する。
・スリーポイントショットのときは、審判のシグナルに注意する。スリーポイントライン近くからのショットについて判定するのは審判である。
【補足】ショットが放たれるたびにスコアラーは、関連する情報(例:白 11 番、2 点)をアシスタントスコアラーに聞こえるように知らせ、スコアラーとアシスタントスコアラーでショットが放たれたことを確認する。スリーポイントショットのときは、審判のシグナルを確認する。スコアラーはショットを放ったプレーヤーの番号が見えないときは、アシスタントスコアラーに声をかけ、番号の確認はアシスタントスコアラーに任せる。なぜなら、得点が認められたときスコアラーは得点されたチームのタイムアウト請求に注意をする必要があるため、アシスタントスコアラーと視野の分担をする必要がある。
・得点が認められるたびに、関連する情報(例:白 11 番、2 点)をアシスタントスコアラーに聞こえるように知らせ、同時に合計得点を確認し(例:66 点目)、スコアボードと照合する。スコアシートとスコアボードに相違がない場合、アシスタントスコアラーは得点を復唱する(例:白 11 番 2 点、66 対 56、常にスコアシートのチーム A 対チーム B の順で)。
【補足】国内大会においては、新たな得点を確認したときのスコアラーとアシスタントスコアラーのコミュニケーションはスコアラー主導を推奨する。スコアラーは、得点が認められ、得点されたチームのタイムアウト請求に注意したあと、アシスタントスコアラーとコミュニケーションをとる。
・もしも相違がありスコアシートが正しいときは、速やかにスコアボードを訂正させる。スコアシートに不審な箇所があったり、一方のチームから得点、ファウルやタイムアウトの数などについての疑義の申し出があったりしたときは、ボールがデッドでゲームクロックが止められ次第、速やかに審判に知らせなければならない。
・ファウルが宣せられるたびに、スコアラーは、審判からレポートされた全ての関連する情報(例:白 26 番パーソナルファウル、フリースロー2 本)をアシスタントスコアラーに聞こえるように知らせる。その後、個人ファウルとチームファウルの数をアシスタントスコアラーに聞こえるように声に出して(例:白 26 番、個人ファウル 2 個目、チームファウル 4 個目)スコアシートに記録する。アシスタントスコアラーはこれを復唱し、スコアボードを更新する。
【補足】国内大会においては、ファウルが宣せられたときのスコアラーとアシスタントスコアラーのコミュニケーションはスコアラー主導を推奨する。
・プレーヤーが 5 個目のファウルに達したとき、またはテクニカル/アンスポーツマンライクファウルの合計により失格・退場になるときは、すぐに他のテーブルオフィシャルズに伝える。特にタイマーに速やかに伝える。
【補足】国内大会においてはスコアラーが速やかに審判に知らせる。
・タイムアウトの請求があった場合、スコアラーは、ボールがデッドになり(ゲームクロックが止められたとき)、審判がシグナルを示し終えたあと(もしあれば)、再びボールがライブになる前までにブザーを鳴らす。
【補足】タイムアウトの請求があった場合については、タイマーの任務にも同様の記載があるが、国内大会においてタイムアウトを知らせる(ブザーを鳴らす)任務はスコアラーが行う。参照:6.1 タイマーの任務
・交代があるかもしれない状況(3 個目か 4 個目のファウル)、5 個目のファウル、もしくはボーナスショットになるときは、交代、タイムアウト、チームファウル表示機器をテーブルの上に置くための準備をテーブルオフィシャルズが迅速に行えるよう、プレーヤーの番号とチームファウル数をテーブルオフィシャルズのメンバーに聞こえるように繰り返す。
【補足】ボーナスショットとはチームファウルの罰則が適用されることにより与えられる 2 本のフリースローをいう。
・テーブルオフィシャルズのメンバーからのタイムアウトや交代の請求についての発言は注意して聞く。
・前後半(またはオーバータイム)でチームに認められている全てのタイムアウトを使用した場合、近くにいる審判へ明確に伝える。それにより審判を通じてそのチームのコーチにも伝達される。
・ポゼッションの最後の数秒に「5、4……1、0」と秒読みをし、ショットクロックオペレーターを手伝う。
【補足】ポゼッションの最後の数秒とはショットクロックの最後の数秒のことであり、国内大会においてはタイマーがショットクロックオペレーターをサポートする。
・オルタネイティングポゼッションルールを理解し、必要に応じてアローの向きを変える。
・審判とのアイコンタクトを保つ。

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