【審判の約束と習慣】#22 コンタクト(体の触れ合い)③

審判の約束と習慣



コンタクト(体の触れ合い)③

プロテクトシューター

オフェンスプレーヤーがジャンプショットのために正当にジャンプした場合、着地場所を確保する権利があります。
特にオフェンスプレーヤーが着地するとき、ディフェンスプレーヤーの足が触れ合いを起こすことは、大きな怪我に繋がる危険性があるため、ファウルをコールしてそのようなプレーを止めさせるよう、プレーヤーにメッセージします。
シューターに対する一連のプレーを判定するときに、下記のような順番で視野を移動させる(FUL)ことで、ファウル後のフリースロー数の把握や、コンタクトの把握を行います。

(FUL)

① シューターのつま先を確認し、シュートが3点か2点かを把握(FOOT)
② 空中に飛んでいる間、シューターの手や体にコンタクトを起こすかを把握(UP)
③ シューターの着地点に対して、ディフェンスが起こすコンタクトを把握(Landing)

▼プレイの捉え方
自分のプライマリのどこにプレーヤーがいるかを常に把握しながら、プレーヤーがボールをキャッチして、判定したいプレーが始まるときには、すでにポジションアジャストを完了して、オープンアングルを確保できるように心がけましょう。

シューターによるイリーガルコンタクト
ディフェンスに向かってジャンプするケース

ディフェンスがボールを持っているプレーヤーに接触しないように動いたり飛んだりする動きに対して、オフェンスがそのディフェンスに向かって接触を求めてジャンプし接触をおこしたとき、その接触がマージナルであればノーコールと判定します。
マージナル以上と判断した場合は、オフェンスファウルと判定します。

リップスルー

ディフェンスがシリンダーから出し続けている手に対して、ボールを持っているオフェンスがボールを横から横に移動させる動き(サイド・トゥ・サイド)でコンタクトがおきるケースです。
この段階ではディフェンスファウルが成立しますが、その後の動きでファウルが鳴ること(鳴ったこと)をオフェンスが意識して、ショットモーションに持ち込みAOS(アクトオブシューティング)であると見せることがあります。その場合、AOSとは認められません。

B級重点項目(プロテクトシューター)

★「プロテクトシューターの理解」はB級の重点項目になっております。
ディフェンスがイリーガルなのかどうかをしっかりと確認・判断し、コンタクトがあったら全てディフェンスのファウルということではなく、何がイリーガルか、そしてどちらにより責任があるコンタクトであるかを分析した上で判定を行っていきましょう。

リーガルなディフェンスに対してのオフェンスの足がイリーガルなコンタクトを起こしたケース(キックアウト)。このようなコンタクトが起きたときには以下の考え方で対応します。

1.シューターの手からボールが 離れる前にコンタクトが起きたとみなした場合
  ⇒オフェンスファウルとなるため、ショットが入っても得点は認めない。
2.シューターの手からボールが 離れた後にコンタクトが起きたとみなした場合
  ⇒両チーム共にボールのコントロールがない状態でのファウルになる。
   ショットが入れば得点を認め、ショットを打ったプレイヤーのファウルを記録する。
   (もしショットを打ったチームのチームファウルが5個以上の場合はフリースローを与える)

オフェンスのイリーガルコンタクトの場合、その多くがボールをリリースをしてからのコンタクトですが、まずは、コンタクトが先なのか、それともボールリリースが先なのかまでをレフェリングできる準備をしながら、プレーの確認に繋げていきましょう。

コンタクトが先なのか、リリースが先なのかを判断することは非常に難しいことです。しかし判定するのが審判です。頑張って判定していきましょう。

コメント

タイトルとURLをコピーしました