【頑張れ!バスケ審判】#21 TO(テーブルオフィシャル)も勉強しよう。【はじめに】

頑張れ!バスケ審判



TO(テーブルオフィシャル)も勉強しよう。

こんにちは、グリです。バスケットボールの審判技術の向上には、TO(テーブルオフィシャルズ)について勉強することは、必要不可欠です。TOマニュアルの前書きにもありますが、テーブルオフィシャルズは、審判、インストラクターおよびコミッショナーとともに、オフィシャルチームの重要な一員であり、テーブルオフィシャルズの役割は、バスケットボールゲームを円滑に運営する上で、世界中で極めて重要である。とあります。審判技術を飛躍的に向上させるため、また、審判目線ではなく、テーブルオフィシャルズの目線でバスケットボールのゲームを見ることも非常に役立ちます。

はじめに

バスケットボールは常に進化しているスポーツであります。チームやリーグの技術レベル向上には、オフィシャルチーム(審判とテーブルオフィシャルズ)の技術レベルの向上が伴わなければなりません。併せて、ランニングスコアやショットクロックの残り時間など、審判同様、テーブルオフィシャルズの業務も常に公衆の目にさらされています。
そのため、テーブルオフィシャルズマニュアルのメカニクスとガイダンスについて、統一され一貫した判定基準の基本原則として理解し適応されます。さらに、テーブルオフィシャルズ間のチームワークを成功の鍵として促進するため、4人のテーブルオフィシャルズ全員が効果的なチームになることを求められています。しっかり勉強して技術向上のため頑張りましょう。

審判、テーブルオフィシャルズとコミッショナー

審判は、クルーチーフ1人とアンパイア2人(または、アンパイア1人)で構成される。その3人(2人)を、テーブルオフィシャルズとコミッショナー(同席している場合)がサポートします。
テーブルオフィシャルズは、スコアラー、アシスタントスコアラー、タイマーおよびショットクロックオペレーター各1人となります。(コミッショナーは、スコアラーとタイマーの間に座る。コミッショナーのゲーム中の主な任務は、テーブルオフィシャルズの仕事を監督し、クルーチーフとアンパイアがゲームを円滑に進行できるようにサポートすることである。)

スコアラー:スコアシートにゲーム中に起きた全てのことを記録する
タイマー:競技時間、タイムアウト、プレーのインターバルを計測する
ショットクロックオペレーター:ショットクロックを操作し、ショットクロックの規則を正しく適用する
アシスタントスコアラー:スコアボードを操作しスコアラーをサポートする
現代のバスケットボールのゲームでは、オフィシャルチームにおけるテーブルオフィシャルズの責任の重要さが増している。ただし、テーブルオフィシャルズに権限はなく、必要に応じて最終決定を下せる権限をもつのはクルーチーフのみであることを忘れてはならない。テーブルオフィシャルズの業務は、いずれのチームも不利益を与えてはならない。

個人に求められる資質

いずれのチームも不利にならないように優れたテーブルオフィシャルズが備えておくべき資質がある。これらの資質により、テーブルオフィシャルズはバスケットボールのゲームにおいて、より重要なオフィシャルチームの一員となる。
・集中:いかなる仕事でも成功を収めるには、目の前で起こっていることに集中し、それを認識しなければならないものである。テーブルオフィシャルズには、ゲームを通して常に維持しなければならない高度の集中力が必要とされる。
・冷静さとセルフコントロール(自己制御):状況を合理的に理解し、起こりうる問題を解決する唯一の方法である。優れたテーブルオフィシャルズは、否定的または非合理的な思考により、パフォーマンスや集中力、そしてもちろん喜びの感情までもが抑制される悪循環に陥ることを回避しなければならない。
・チームワーク:バスケットボールはチームスポーツである。オフィシャルチームは、チームとして互いにサポートしあうことでのみ、ゲームで最高のパフォーマンスを発揮することができる。ゲーム中は誰も単独では完璧な存在になれない。チームとして共に成功し、あるいは失敗する。ゲーム中は互いに助け合い、サポートし合う。ゲーム中に問題が発生した場合は、誰かが一人で解決するのではなく、チームとして問題を解決する。絶対に「それはあなたの仕事、私の仕事はこれ」などと言ってはならない。なぜなら、オフィシャルチームのメンバーの助けを必要とする場合が常にあるからである。コート上で何が起きているのかを確認するためには、2 つの目だけでは不十分である。私たちはゲームをよりよいものにするために、チームとして正しいタイミングで正しい決定を下すための共通認識を持たなければならない。
・立場の理解:テーブルオフィシャルズの仕事は、審判と同様に、ゲームを支える重要な役割であるが、多くの人たちから常に評価され、称賛されるべき立場ではないことを理解する。よい仕事をした満足感、つまりチームメイト(他のテーブルオフィシャルズや審判)から受ける感謝、各メンバーのゲームに対するすばらしい貢献を知る喜び、それで十分である。さらに、バスケットボールファミリーの一員であることは、新しい仲間たちに出会い、お互いに学び、多くの国々で長く続く友情を築くことを意味する。バスケットボールでテーブルオフィシャルズの仕事を務めることは、単にゲームに参加し、仕事をして、そして再び家に帰るだけではない。
・モチベーション:最高のテーブルオフィシャルズは、プレーヤーや観客のため、各ゲームで最善を尽くすことにモチベーションを見出す。自発的に取り組み、変更点があれば随時更新し、仲間から学ぶことに絶えず努力をしている。
・主張:主張することは一つのコミュニケーションスキルであり、他人を操作したり、他人に操作されたりすることなく、また攻撃的になることなく、他人の権利を尊重しながら自身の権利を認識する能力と定義される。友好的であるが高度に専門的なアプローチを行うための鍵は、多くの場合、適切に話を聞き笑顔を保つことである。
・共感:共感とは、他人の立場に身を置く能力であり、感情的に言えば、特定の瞬間に他人がどのように感じているか想像し、それに反応することである。テーブルオフィシャルズは、共感を示すことができなければならず、人は感情的な反応をすることがあることも理解する。感情的に物事を受け取ってはならず、常にプロフェッショナルな姿勢でいなければならない。
・謙虚さと敬意:テーブルオフィシャルズの役割は、審判と同じではない。また、年齢や経験、適性は関係ない。テーブルオフィシャルズのメンバーは全員が同等の役割を果たす。自身を仲間より優れている、あるいは劣っていると考えてはならない。同時に、ゲームに参加する全ての人たちと同様、テーブルオフィシャルズのメンバーに対して同等の敬意を払わなければならない。

振る舞い - 行動規範

テーブルオフィシャルズは会場に到着したときからゲーム後に去るまで、次のようにして他の人たちとよい関係を保つ。
・ファンやチームメンバー:常にプロフェッショナルな姿勢で接し、中立でなければならない。特に個人またはチームが異議を唱えた場合は、必要以上に言葉を交わしてはならない。特定のグループに偏った行動や会話も慎むこと。これにはソーシャルメディアの利用も含まれる。

・プレーヤーとコーチ:コーチやプレーヤーは不親切もしくは攻撃的になることがあるが、テーブルオフィシャルズとしての立場をわきまえた振る舞いが求められる。このような状況に対応するときも攻撃的であったり、脅迫的であったりしてはならず、冷静さと集中力を保たなければならない。気になる振る舞いに関しては、適切なタイミングで、審判と慎重に協議する。
・オフィシャルチームのメンバー:敬意を払い合うこと、協力的な姿勢、共通認識をもつこと、それぞれに与えられた役割を受け入れることが必要である。コート上またはコート外で起きたことについて審判の注意を喚起する必要がある場合は、対象者を難しい立場に追いやらないよう注意深く行わなければならない。

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